臼井選手の美山ロードレポート

今日のレースで強いなって思ったのはシマノ阿部さん。
前半から行くつもりはなかったんだけど、平坦で先頭引いてる時にコムレイドの筧さんに調子はどうですか?って聞いてたら「わかんないなー」と。その時に横を阿部さんがアタックして行った。これに触発され全開で追いかけた。
まさに予定外…。こんなつもりはない。力勝負する気はなかったが、気がついたらガチンコ勝負。相手は阿部さん!うおおぉぉぉぉぉぉぉ…今日は冷静に走ろうと思ってたのにね。
これは絶対性格ですな。じっとしていられない。相手が強ければ強いほどじっとしていられないんですよね。自分の力を試したくなるんですよ。
阿部さんの後ろについたけど、ついていけない。風向きとか読む力がやっぱりうまい。僕ら素人とは全然違う。だから後ろについていても、もろに風を受ける。キツイ…だめだこりゃ。ってなって集団にもどる。
その次の周回では平坦でシルベストの下林さん?が先頭を引いていて次に僕その後ろにだれかいて。その後ろに集団がついているはずだったけどなぜか抜け出してる…なんでよ!?別にペースも速い訳じゃなかったのに…下林さんについていくべきか迷ったけど阿部さん、辻さん(シマノ)、筧さんはまだ集団で後ろにいる。ここは冷静に…下林さんから離れて補給タイムでパワージェルを食べた。美味しかった。食べてると後ろから阿部さんがすごい勢いできて、次に筧さんが。その後を集団が。あまりの速度差に乗り遅れそうになったけどセーフ(汗)
その次の周回では平坦でちょっと集団で休んでた。が…遅すぎる…。心拍数は70%台まで落ちる…サイクリングかよ!?と思って平坦地点でまたアタック。このアタックは今までのアタックと違って、集団の前に下林さんを含む6人くらいの逃げが出来てたのでそれを目掛けてアタック。コムレイドの木下さんに協力してもらって追いつく。この時点で阿部さん辻さん筧さんはまだ後ろ。関門のところでチームの高木さんの応援が聞こえて元気が出た。7〜8人で九鬼が坂に入る。
僕の他人任せの展開では、九鬼が坂で筧さんが毎回ペースペースアップしてたので、頂上付近で筧さんに合流。そしてそのままこのメンバープラス絶対来るであろう阿部さん辻さんなど有力選手で逃げる!
やはり筧さん阿部さんがきた。後ろは少し離れている!
俄然やる気が出てきた!でもキツイ。自分がキツイときには相手もキツイはず。ここが耐え時。舞洲での失敗は繰り返さない!躊躇しなかった。
なんとか耐えて下りに入る。が…下りで集団に追いつかれた…
その次の周回もう足を攣ってました…ダンシングしたら膝が曲がらなくなっちゃって…笹井さんに「なにしてんねん!?」って言われた時にはもう脚は凍り付いてました(汗)この周回に大塚くんと少し話して、シマノの辻さんが集団で温存してる様子だったので「今日は辻さんかな」って僕なりの分析を伝えて集団離脱。
九鬼が坂で完全に脚が攣って傷みに耐えながら休憩タイム♪なかなか直らなくて観戦してるおじさんから心配してもらったり、後ろから来る選手から「どうしたんですか?」って心配されたり…すみませんただ足攣っただけです(汗)そうこうしていると秋山君が登ってきた。なんでこんな所にいるの?って不思議だったけど後から聞いたらパンクしたとのこと。
なんとか脚も治ってダラダラ登ってると交通規制解除!マジかよ!?と思ったけど、九鬼が坂頂上付近ですごいたくさんの声援をもらったので生き返りました。ありがとうございました。でも脚はもう終わってるのでここでリタイヤ。調度チームの高木さん、まほロバRCの元チームメンバーに早速言い訳を聞いてもらいました。スッキリしました(笑)後はミーハー気分満点でレース観戦♪
ゴール付近で観戦していると九鬼が坂からの実況中継が入るようでした。逃げ集団が出来ており、後続集団に40秒差をつけてるらしい。
びっくりしたのがその九鬼が坂からの中継で「ゼッケン14番臼井選手も逃げに入っています!」とアナンスされているではありませんか!?ええぇぇぇぇマジで!?
さらに「臼井選手も力のある選手ですからねぇ」と…
マジで!?僕って力あるんですか!?
すみませんその時すでにリタイヤしてたのですが…
どうやらゼッケン74番のマトリックスの日置さんと間違えてたようでした(汗)
あまりにも恥ずかしかったのでゴール地点で実況されているDJガラパ芦田さんのマイクを占拠して「何かの間違いです!」と実況中継しようかと思うほどでしたがおとなしくしておきました。
そんなこんなで美山は終わりました。今回は完全燃焼でした。

前のブログに三船さんから教えてもらったことを頭では理解したって書いたけど、やっぱりまだまだわかってないです。ここ?今?って探りながらレースしてました。だから何度も集団から出る事になって脚を使ったのですが。今日はここ!ってときには出し切れたかなと思います。
ロードレースの勝負所は「登り」ってイメージがあると思うし、僕自身登りが勝負所だと思ってます。だから九鬼が坂で観戦される方が多いと思います。でもそれってごく一部の部分でしかなくって、平坦でも展開があるんですよね。
平坦でも動いて、登りでも動ける選手ってごく一部だと思うんですよね。平坦で休んでれば、多少登りでペースが上がってもついていけると思うのですが、それってどうかなって思うんですよね。
サッカーに例えるなら、ボールをキープしてる選手じゃなくって、次のチャンスを想定してオープンスペースに走ってる選手。一見目立たないし、不発に終わることもあるけど、それでも貪欲にチャンスを狙う選手。わかりにくいですね…すみません。でもこういう選手に注目してレース見てください。お願いします。
ただサッカーとは違ってレース全体を見てもらえないのが歯がゆいです。

今日は実業団シリーズじゃなかったし、強い選手の胸を借りるつもりで前半からガンガン攻めて行きました。結果的にはリタイヤしたけど、それまでの展開には絡めたので十分満足です。完走はしたかったけど。
3月の修善寺でたくさん強い選手がいたけど、その時には完走したけど、その時はただ後ろについて走ってるだけだったし、完走したって決して満足じゃなかった。そういう意味でも今日は精神的にリタイヤする前に肉体的に限界が来るまで追い込めたので満足しました。
強い選手は平坦登り問わず強いです。そんな意味で前半から動いていた阿部さん筧さん下林さんが強かった。
僕も阿部さん筧さん下林さんのように見えない所でもガンガン攻めていく選手になりたいです。観戦者からはわからないかもしれないけれど走ってる人間からは誰が強いか一目瞭然ですからね。