努力すること

directorsportif2005-08-19


春先のチーム立ち上げと同時に、京都市にあるhttp://www.gakusai.or.jp/sports_index.htmlに協力していただき、選手個々の能力分析、そして能力を効率よく伸ばすためのお手伝いをしてもらっている。

今まで知らなかった客観的に分析された自分の能力が目の前に突きつけられる。
なぜ登りで遅れていたのか?
なぜ前の選手についていくことが出来なくなったのか?
測定終了後、その答えが数値化されて返ってきた。
足りないものを補うにはどうすればいいのか・・・

答えは簡単
練習するしかない。
一にも二にも練習しかない。
ロード選手は走ることでしか作られない。
今回のデータはその練習を効率的にするものであって、練習を少なくしたり勝手に強くしてくれるものではない。結論は本人の努力であり、本人の頑張ろう!という気合いである。

欧州滞在中に聞いた話がある。
ロードレースは難しい。と。

サッカーをはじめ野球などの競技は、レベル(カテゴリー)が上がっていっても競技時間は延びない。スキルの部分では向上しなければならないが競技時間が延びることはない。45分ハーフは永遠に45分ハーフ、9回裏までなら永遠に9回裏である。
(もちろん延長戦は存在するが)
自転車は、ジュニアの世界選手権で3時間ほど、アンダーで4時間、エリートのクラッシックレースで5時間、伝統のクラッシックレースや世界選手権で6時間強である。
そう、自転車選手は強くなれば強くなるほど練習時間、そしてスキルも上げていかねばならない。
強くなるにはすべてを犠牲にし、練習に打ち込んでいかなければならない。
それが出来なければ・・・
強くなっていくことは出来ない。
だから難しい。と。

95年の春先。激しく冷たい雨の降りしきるベルギー・フランダース地方。車でドライブがてら走っているときに前から一人の選手がやってきた。
アンドレイ・チュミル。
パリ〜ルーベをはじめフランドルも制したこともあるクラッシックハンター。
彼は決して天才肌ではない。
彼は日々こうやってコツコツと努力してきた結果、一流選手へと成長したのだ。
少なく見積もっても彼の住む町からは1時間以上かかる。どうも彼は春のクラッシックレースの下見がてら、走っていたようだ。
一流の選手ですら、雨の中でも長時間練習するのである。雨の当たらない車でドライブしたり、家の中でおとなしくしている選手には到底一流選手になれるはずがない・・・

Team masahikomifune.comは若い選手や強くなりたい選手を応援していくために結成した「成長」を最大のテーマと考えている。
少しでも選手の負担を少なくするためにいろいろな企業に応援いただき、そして私三船自身が今までの経験や人脈などを生かして選手の育成に力を注ぎたいと思っている。

しかし、しつこいようだが最後に強くなるのは先出の測定でもないし、私の存在でもない。

強くなるには本人の努力が必要なのだ。

チームGM:三船雅彦